謎肉祭

 

カップヌードルの謎肉祭が発売されて、余りに売れすぎて3日で休止になったそうだ。販売されることはTwitterかなにかで見ていて、ある日たまたま仕事終わりに寄ったコンビニでみかけて、即買いしたのがちょうど5日くらい前のような気がするので、発売と同時に食べたのだろう、きっと。

 

現在はコロチャーシューになってしまって食べれなくなってしまった謎肉。謎といっても言葉に迷い込むほど難しいものではなくて、ただのミンチ肉なのだ。当時、あの肉を食べることであの赤い、カップヌードルを食べてることを感じた。あの肉が、赤いカップヌードルそのものだった。

 

食べた感想としては、

当時のそれとなにか違う、だった。

 

と、いうのもだ。

昔、実家にミーという飼い猫がいた。

いつの間にか散歩に出て行って帰ってこないままもうかれこれ15、6年は経っていると思う。

 

そのミーは、謎肉が大好きだった。

カップヌードルにお湯を注いで3分間。

(本当は昔からお湯を入れて2分しないくらいで食べ始めてしまう)

 

フタをあけると同時にミーが寄ってくる雰囲気がした。

謎肉を食べているとミーが寄ってくる雰囲気がした。

そこにいた。

 

 

ミーがいなくなってから数年は謎肉が残っていて、

これ、昔うちにいたミーが好きだったよねなんてよく話していたから、

謎肉の歴史については、曖昧が大半でありながらも、よく覚えている。

 

謎肉祭の謎肉を食べても、

ミーが寄ってくる雰囲気はしなかったし、どこにもいなかった。

 

と、そんなナナメな基準で当時と同じものじゃないなんていう主張をしても、

電車の中の咳き込みの方がよっぽど目立つ程度の主張にしかならないし、

きっと当時のものそのものなのだろうから、

やっぱりあの肉は謎肉だ。